複合災害(マルチハザード)とは、地震と台風、地震と噴火のように、災害が同時にまたは前後して起こる災害のことです。
今年発生から90年を迎える関東大震災は、台風一過の東京でまだ強風が残っていた時の正午に地震が発生したため、大火災が起こりました。同時に複数の災害が起こりうることを想定して、「想定外」を極力なくす必要があります。
まず、お住まいの自治体のハザードマップを入手しましょう。その他にインターネットでハザードマップを調べることもできます。
地震と風水害が同時に起こったときのケースを考えてみましょう。まずマンション全体でみると、地下駐車場は冠水するおそれがあります。低地にあるマンションの場合は、土嚢袋を用意しておくとよいですね。
地下に備蓄品を置いているマンションは、浸水で備蓄品が使えなくなることもあるので、上階に移動させるか、防水対策を万全にします。
風水害には、雪山登山などで使用する防水ラジオ、防水テレビ、防水ライトといったグッズも役立ちます。今後防災グッズを購入する際には、生活防水程度でも付いている方が安心です。
室内の危険を考えましょう。強風による落下物の飛来や倒れた家具が、窓ガラスを壊してしまうケースも考えられます。割れた窓ガラスの補修にはブルーシートやレジャーシートを強力な補修テープで貼り付けて雨風をしのぎます。室内に雨風が吹き込んできた際に備えて、バケツやぞうきん、新聞紙を備えておくとよいですね。
また風水害の際には、火災の危険があるロウソクは使えません。アウトドア用のLEDランタンなどが便利です。寝袋やランプなど、機能的なアウトドアグッズには、複合災害時にすぐ使えるものが多くあります。
あらゆるリスクに備えて、さまざまな想定をしておくことが防災をより確実なものにします。ぜひご家庭で複合災害について話し合ってみてください。
企画制作:株式会社つなぐネットコミュニケーションズ/危機管理教育研究所代表 国崎信江 Copyright(c) Tsunagu Network Communications,Inc. All Rights Reserved.
※本サイトに掲載している記事は、発行時における情報のため、現状と異なる場合があります。(2013年9月時点)