日頃からしっかりと マンション防災のカタチ

POINT1 バスルームの閉じ込め対策 低体温症にも注意

POINT2 ウイルス対策と防寒対策 健康面での管理

POINT3 生姜や唐辛子、常備薬など使いながら蓄える“流通備蓄”を

冬の災害は、電気もガスも使えない中での寒さ対策が必要です。

阪神・淡路大震災では、朝シャン中に被災した女性が浴室に閉じ込められたケースがありました。女性は裸だったために救助の声をためらったそうですが、意を決して救助隊の呼びかけに応じて助かりました。

浴室で閉じ込められないために、浴室にも防災グッズを入れたプールバッグを備えたいものです。ずぶ濡れで気温が低くなると、低体温症になるおそれがあります。3.11でもエンジンを切って車中泊をしていた方が、低体温症で亡くなられたケースがありました。
軽度の低体温症には、湿った衣服を取り替え、毛布や寝袋で覆い、温かい飲み物を少しずつゆっくりと与えてあげてください。

冬は、災害に遭って体力が衰えているところに、寒さやウイルスによるダメージが重なって、ただの風邪や怪我が重症化していく危険があります。人が集まっている避難所でインフルエンザが流行する可能性もあります。

まずは、徹底した除菌対策を行いましょう。手洗いやうがいの励行、マスク着用で予防に努めます。また、冬場でも食中毒は起こります。炊き出しの際には、衛生面で食材の取り扱いに注意しましょう。100円ショップで売っているような薄いビニール手袋は、料理づくりにも、防寒用にも使えて便利です。

冬場の健康管理に欠かせない、除菌スプレー、うがい薬、使い捨てビニール手袋、マスクなどは多めにストックしておきましょう。

特別な防災食ではなく、ふだん食べる缶詰や食品を多めに備蓄する“流通備蓄”なら、いざという時にも安心です。冬場は体の内から温めてくれる生姜や唐辛子入りのレトルト食品、キャンディ、お茶がおすすめです。我が家では粉末の生姜茶や、生の生姜をラップして冷凍庫に常備しています。冬場に欠かせないカイロもふだんより多めにストックしましょう。

家族がよく使う常備薬(風邪薬、解熱剤)も切らさないように。持病がある方は、お薬が切れる前に、早め早めに医療機関を受診する習慣をつけるとよいですね。

意外と忘れがちなのが、コンタクトの保存液や入れ歯の安定剤などの日用品。家族に欠かせない日用品も、いつもより多めの“流通備蓄”でしっかり対策しましょう。

企画制作:株式会社つなぐネットコミュニケーションズ/危機管理教育研究所代表 国崎信江 Copyright(c) Tsunagu Network Communications,Inc. All Rights Reserved.
※本サイトに掲載している記事は、発行時における情報のため、現状と異なる場合があります。(2013年12月時点)


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