5月18日(土)、新宿野村ビル48階の野村コンファレンスプラザ新宿において、「住まいるセミナー」を開催しました。ご要望の高かった「お掃除」をテーマとしたところ参加のご希望が多く、午前と午後の2回に分けて行うことになりました。講師にお迎えしたのは家事研究家、日本の暮らし方研究家の高橋ゆき先生。家事代行会社「ベアーズ」の専務取締役でもある高橋先生は、現場の経験から開発した便利で実用的なお掃除道具やその作り方、そしてそれらを使って簡単に楽しくお掃除するノウハウを、惜しげもなく披露してくださいました。
セミナーで実際に作ったお掃除グッズは、左から「みつあみストッキング」「ストッキングだんご」「マンゴースポンジ」の3点です。
履けなくなったパンティストッキングを用意します。
1を半分に折り、輪になった部分を縛ります。
右足、左足、腰の3つの部分をゆるく三つ編みに編みます。
編み終わった先を縛ったら完成です。
みつあみストッキングの両端を持って蛇口周りをこすると蛇口がピカピカになります。ブーツ磨きにも使えます。
〈ポイント〉
必ず水気のない、乾いた状態で使用してください。
履かなくなった膝丈のストッキングと靴下を片方ずつ用意します。
靴下をつま先からくるくる丸めます。
1をストッキングの先端(つま先)に押し込みます。
3をくるくる丸めて最後は折り返し、いなり寿司状態にしたら完成です。
お風呂の鏡の白い汚れ(カルキ、石けんカス、皮脂などの頑固な汚れ)をスッキリ落とします。
〈ポイント〉
クリームクレンザーか重曹ペーストを使い、小さな円を描くように磨くとキレイに落ちます。磨いた後は流水でよく洗い流してください。
スポンジとカッターを用意します。
スポンジにカッターで底の固い部分は切らないように注意しながら縦(長いほう)に2本切り込みを入れます。
横(短いほう)に3本切り込みを入れれば完成です。
ガスコンロやグリル網を洗うのに便利です。桟の掃除にも使えます。切り込みに桟を挟んで汚れを拭き取ります。お箸や包丁を洗うのにも重宝します。
〈ポイント〉
お箸や包丁を洗っていたマンゴースポンジが汚れたら、汚れが酷いところ用に回すとよいでしょう。
力を入れてお掃除すると床や壁、家具に小さな傷ができ、そこがカビやホコリの温床となる可能性があります。力を入れすぎず、やさしくお掃除しましょう。
お掃除は日頃から計画性を持って行いましょう。3日に1度でも1週間に1度でも、そのご家族に合った無理のない計画であれば問題ありません。また、ご家族でお掃除の役割分担をしましょう。
自宅は家族のエネルギーをチャージする場所です。「家族がみんな元気でありますように」と願いを込めて、やさしい気持ちでお掃除しましょう。
入浴後は、冷水シャワーをかけましょう。また、シャワーは上のフックにかけるようにすると、ホースの部分にカビがつきにくくなります。床の水はきっておきましょう。お風呂の蓋は丸めずに広げておくようにしてください。また、換気扇は可能な限りオンにしておくのがベターです。
入浴後、まだお湯が温かいうちに、洗剤をお湯のラインに沿って360度吹きつけます。こうすることで水垢ラインがキレイになります。また、汚れがゆるむので、お掃除がしやすくなります。この時、椅子、風呂桶、蓋も同時につけ置き洗いすると便利です。
キッチンペーパーをカビのある部分に敷き、その上からカビキラーなどの洗剤を撒きます。そして、その上から食用品ラップをかぶせます。5分ほど置いた後、流水で流してください。
お風呂場の鏡磨きには「ストッキングだんご」が大活躍! これを使ってクリームクレンザーか重曹ペーストで、小さく円を描くように磨きます。また、蛇口は乾いた状態の時に「みつあみストッキング」で磨くとピカピカになります。
人の手は隙間にも入り、細かい動きができて便利。そこで掃除しにくい箇所には「軍手ぞうきん」を使いましょう。まず、手にゴム手袋をはめて、汚れや水が侵入しないように折り返します。手袋が緩いようなら輪ゴムで留めるとよいでしょう。その上から軍手をはめれば軍手ぞうきんの完成です。これに洗剤をつけて汚れをこすれば驚くほどキレイになります。
トイレットペーパーを便器内の縁周りなど汚れた部分に敷き、洗剤を撒いて15分~30分放置します。このように湿布で洗剤が汚れに行きわたった後にブラシでこすれば、汚れがスッキリ落ちます。
トイレの床を拭くのにおすすめなのが、純性アロマオイルをブレンドしたエタノール。臭いの防止にもなります。トイレだけでなくゴミ箱など臭いのもとになりそうなところを拭くのに重宝します。
網戸はいきなり水で拭くと汚れを広げることになってしまいます。そこで、ぞうきんとスポンジを使って汚れをとっていきましょう。まず、ぬるま湯を入れた洗面器に石けんを泡立てます。一人がこの泡をつけたスポンジを持って網戸の内側に立ち、一人がぞうきんを持って外側に立ちます。スポンジを持つ人が、汚れをぞうきんに向かって押し出していきます。すると、汚れがどんどんぞうきんに移り、網戸がキレイになります。
2度拭きは不要、石けんの香りがさわやかな仕上がりです。家族で協力してチャレンジしてみてください。
セミナーでは身近なものを使ったアイデアお掃除グッズを3つ作りました。これらはお子さまでも作れるほど簡単なものでありながら、目から鱗が落ちるほど使い勝手のよいお掃除グッズで、参加者の皆さまからもご自身で作られたグッズを「早く家で使ってみたい」というご感想が多く寄せられました。
家事代行の株式会社ベアーズ専務取締役。家事研究家。日本の暮らし方研究家。「お掃除は楽々(楽しく、楽に)キレイ」をモットーに効率のよいお掃除術を提案する家事のスペシャリストとしてセミナー講演、新聞、雑誌、テレビなどで幅広く活躍中。
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