カナディアン・ロッキーで
青いキツネと出会う

カナダには、ジャスパー、バンフ、クートニィ、ヨーホーの4つの隣接する国立公園と3つの州立公園から成り、総面積約2万3406㎢の広大なエリアを持つ世界遺産「カナディアン・ロッキー山脈自然公園群」がある。

3000m級の岩山が連なる山脈、真っ白な大氷原、針葉樹の森、ブルーグリーンの美しい湖など、氷河がつくり出した雄大で魅力にあふれる景観が広がる。中でもバンフ国立公園はアメリカのイエローストーン、オーストラリアのロイヤルに次いで世界で3番目の国立公園に指定され、早くから高速道路の敷設やリゾート開発などが行われてきた。
一方で、豊かな自然やそこに棲む多種多様な動植物と共生するための取り組みも手厚く、例えば公園内を貫く高速道路を野生動物が安全に横断できるよう、莫大な費用をかけて多くの動物の橋(または地下道)を設置。これにより、野生動物の自動車事故が激減したという。

動物といえば、同公園内のボウ峠の展望台からキツネの形をしたペイトー湖を見下ろすことができる(写真)。もともと高速道路からのアクセスが良く、駐車場の拡張や遊歩道の再整備、通年利用できるトイレ設置などの改修工事が2021年に終了したことで、より便利になった。季節や時間帯でブルーグリーンやコバルトブルーに色を変えながら、山間にのんびり横たわる巨大なキツネ。僕もそう遠くない夏、君に会いにいきたい。

バンフ国立公園内にあり、ビクトリア女王の娘、ルイーズ王女の名を持つルイーズ湖は宝石のように美しいと人気の高い氷河湖(上)。
そこから車で20分のモレイン湖も、カナダの旧20ドル札のデザインに採用された名勝(中)。
どちらも夏のシーズンはトレッキングやカヌーを楽しめる。
フェアモント・シャトー・レイク・ルイーズは、レイク・ルイーズの湖畔の老舗リゾートホテル(下)。

WEB限定
アザーカット
Other Cut カナディアン・ロッキー バンフからジャスパーへ

  • コロンビア大氷原
    バンフとジャスパーを結ぶ高速道路アイスフィールド・パークウエイをひた走り、ジャスパー国立公園に入って最初の見どころは面積325㎢のコロンビア大氷原。雪上車で氷河の先端に行くアクティビティもある。

  • サンワプタ滝
    コロンビア大氷原の水が流れ込むアサバスカ川とサンワプタ川が合流し、水量が増した地点にある豪快な滝。アイスフィールド・パークウエイからのアクセスもいい。

  • メディスン湖(1)
    ジャスパーの街から車で25分ほどのところに春~夏は深い藍色の湖水をたたえる美しい湖、メディスン湖がある。ところが、秋頃から徐々に水位を下げていき、冬には完全に干上がってしまう。

  • メディスン湖(2)
    冬に湖が干上がるのは、石灰石でできた湖底の地盤の下にアサバスカ川へ続く流れがあって、湖水が流れ出てしまうから。雪や氷河が溶けだす春になると湖は再び水位を上げるのだが、先住民族は湖の神の仕業と考え、湖に「魔法」という名をつけた。

日本からカナダのカルガリーへは現在すべてバンクーバー経由となります。エア・カナダ、JALは成田空港から、ANAは羽田空港から毎日就航されており、バンクーバー経由でカルガリーへは約12時間。料金はいずれも往復約16万円(サーチャージは別)。カルガリーの空港からバンフ国立公園の起点となるバンフまではバスで約2時間。ペイトー湖へはバンフから各種ツアーやレンタカーを利用して約1時間で到着する。
(時期により変動あり2024年2月現在)
※上記ルート案内は一例です。
※最新情報については、各航空会社の公式WEBサイトなどでご確認ください。

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※ 本サイトに掲載している記事は、発行時における情報のため、現状と異なる場合があります。(2024年6月時点)