アイスランドにどのようなイメージをお持ちだろうか。例えば1年中、氷に閉ざされた国を思い浮かべるかもしれない。確かに北極圏に属し国土の11%は氷河だが、沿岸を流れる暖流(メキシコ湾流)と火山活動による地熱の影響で、年間を通じて四季があり、夏は日照時間が長く寒暖差も少なくて快適、冬もそれほど気温は下がらない。面積は北海道の約1.3倍、人口はその15分の1の約35万人。クレジットカードやWi-Fiはどこでも使えるし英語も全国で通じて治安もいい。大陸から離れた島国ゆえに物価は高いが、観光、水産、地熱や水力といったクリーンエネルギーを活用して行われるアルミ精錬などの産業が良好で、一人あたりのGDPは世界6位(2018年)。社会福祉制度も充実している。自然環境に恵まれ、新鮮な魚介や羊肉など食材も豊かでおいしい。また、日本以上の温泉天国で温泉施設が充実。一般家庭でも蛇口から温泉が出る。国連の世界幸福度ランキングでここ数年、常にベスト5に入るのも納得だ。まさに北のパラダイスといっていいだろう。アイスランドのベストシーズン、6〜8月には、自然が織りなすダイナミックで不思議な風景や事象を体験するために、世界中から多くの観光客が訪れる。氷河の下にある神秘的な氷の洞窟ツアー、休火山の火口に入る地底空間ツアーやホエールウォッチングなどのアクティビティも充実。9月を過ぎるとオーロラを見ることもできる。首都レイキャヴィークからのツアーが多く出ているゴールデンサークルと呼ばれるエリアでは、アイスランド語で「黄金の滝」を意味する名瀑グトルフォス、北アメリカプレートとユーラシアプレートの引っ張り合いにより生まれた「地球の割れ目」ギャウなどを見ることができて人気が高い。僕が好きなのはアイスランド西部にあるキルキュフェトル山。同国を代表するフォトジェニックな山で、パワースポットとしても知られている。こうして写真を眺めているだけで、清涼で心地よい大地のパワーが吹き抜けてくる気がする。
アイスランド南部にある落差60mほどのセーリャランスフォスの滝は、「裏見の滝」として知られ、滝の裏側から迫力ある水しぶきと轟音を体感できる(左)。ゴールデンサークルで見られるゲイシールと呼ばれる間欠泉は、まさに地球の鼓動。音を立てながら最大70mの高さに及ぶ熱湯を噴き出す(中央)。ブルーラグーンは、まるで湖のような世界最大の露天風呂。地熱発電所の熱水を利用し、38〜41度に管理されたお湯は心地よい。泥パックなどトリートメントのプログラムも充実している(右)。
地球の歩き方 Plat
アイスランド
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