「自分の部屋がほしい」というからお子さまに個室を与えたのに、いつの間にか勉強道具を持ってきて、ダイニングテーブルやリビングに広げていることはありませんか。お子さまなりに、自分にとって快適な空間を探した結果だとしたら、その気持ちは尊重してあげたいもの。また、夏休み中は特に、家族が別々の部屋にいるよりも、同じ部屋にいるほうが節電効果もあります。
そこで家族の共有スペースであるリビング・ダイニングで勉強するにあたり、お子さまと約束ごとを設けましょう。ひとつは食卓を清潔に保つこと。食卓は家族が食事をする場所ですから、消しゴムのカスや鉛筆の芯などで食卓を汚さないように工夫をしましょう。市販されているリビング学習用のテーブルマットは、マットにふちがついているので消しゴムのカスがテーブルに散らばらず、鉛筆汚れも防ぐこともできて便利です。また、今はカスが出にくい消しゴムもありますので、家庭ではそうしたものを使うのもいいでしょう。
もうひとつは、本来の用途で食卓やリビングを使うときには、パッとお片づけをすること。今回は片付けがしやすいように、お子さま専用の移動式ワゴンを用意してみました。文房具やノート、本などお子さまの学習に必要なものをまとめたワゴンです。リビング専用にしてもいいですし、都度、子ども部屋から運んで来ることもできます。ワゴンがお子さまにとって大切な相棒となるといいですね。
広いテーブルに椅子があるダイニングテーブルは、図書館をイメージさせます。この場所では、ドリルや書き取りなど、集中力が必要な勉強に合っているように思います。逆に読書や自由研究など、想像力を働かせるものには、ソファや床でリラックスできるリビングが向いているのではないでしょうか()。
学習内容やその日の気分に合わせて、お子さまにリビング・ダイニングを自由に使わせてあげましょう。また、リビングはせっかく家族が集う場所ですから、パズル式の世界地図や国旗のカードなど、遊びながら学べる知育玩具で、ご家族一緒にやってみるのもいいですね。夏休みはいい機会なのではないでしょうか。遊び終わったら傍らのワゴンへ、お片づけもご一緒に。
ところで、このワゴン、ロボットのように見えませんか。スチール製であることを利用して、あえて「目」に見える位置にマグネットで小物入れを2つくっつけています。ワゴンを擬人化して、お子さまに親近感を持ってもらうことで、自然と整理や片付けが楽しくなるように工夫しています。
上段はペンや物差し、ノートなど、すぐ使うもの、背が高いものを置きました。
どこに何があるか一目でわかるように、透明なアクリルのブックエンドや小物ラックを使って分類しています。中段は細かく仕切った箱をセットし、クリップや輪ゴムなど小さなものを入れる場所にしています。箱は斜めになるように上げ底すると、物が取り出しやすくなります。下段は本置き場。本を出し入れしやすいように、斜めに収納できるアクリルラックをセットしています()。
お子さまも学年が上がるにつれ、自室で過ごす時間が増えてくると思います。
お子さまご自身の学習アイテムも、気軽に持ち運べないほど多くなってくるでしょう。そうなればワゴンの役割も終了。少し寂しいような気がするかもしれません。でも、ワゴンには他にも使い道がいっぱいあります。
例えばキッチン・ガーデニングはいかが。大きさも丁度いいですし、植物は上段へ、ハサミやじょうろ、きりふきなどの道具類は下段へと、仕分けにも便利。昼間は日当りのいい場所へ移動させたり、料理に使う時はキッチンに運んだりと、移動できるメリットも有効です。ワゴンハーブやスプラウトなど、育てやすいものからチャレンジしてみてください()。
底にマチをつけて筒状にしたペンケース。布の裁断部はバイアステープで処理しています。持ち運びするときは、紐かリボン、またはカラーのゴムなどでくくります。上部を折り返して自立させればペンスタンドとしても使用できます。
1枚の革(スエード、ヌバック系)の内側に、ペンや物差しなど1本1本収納できるポケットをつけてみました。ポケットの上部には、持ち運ぶときにペンが落ちてしまわないように、本体部分と同じ革でフタをつけました。
左右に本体とは違う色のフェルトでマチをつけて、眼鏡ケース風のペンケースを作ってみました。マチと同色の紐で留めるスタイルですが、ホックやボタンにしてもかわいいと思います。ご自身でアレンジしてみてください。
空いたプラスチック容器をカラフルなストローでデコレーションして、かわいらしいペンスタンドにリサイクル。ストローの色や太さ、配色、ベースとなる容器などを変えることで、お好みのペンスタンドを作ってみましょう。
材料は、カラーのストロー、空き容器(プラスチックのものや缶や瓶など)、両面テープ(強力なもの)、カラーの輪ゴム、ハサミ。
容器の高さに合わせて、ストローをカットします。先に容器に合わせてざっとストローを並べ、必要な本数を把握しておくとよいでしょう。
容器の上下にぐるりと両面テープを張ります。このテープに2でカットしたストローを1本1本貼付けていきます。
容器の底が上になるように置き、ストローの飲み口が下になるように貼っていくとストローの高さが揃うため、仕上がりがきれいです。
カラーの輪ゴムを容器の中央部にかけるとアクセントになります。貼り付けたストローの補強にもなります。
夏に人間が室内で暮らすのに快適なのは、温度は22〜26度、湿度は45〜65%といわれています。ちなみに節電の観点から政府が夏のエアコンの設定温度で推奨しているのは28度。設定温度を1度上げると消費電力は13%の節電になるといいます。28度は多くの人が「暑い」と感じる温度ですが、エアコンの除湿機能で湿度が下がっていれば体感温度も下がるので問題ありません。逆に室温が28度で湿度が80%を超えていると、熱中症を発症する危険があります。暑さ寒さの感じ方には個人差がありますが、夏は特に「湿度」に着目し、湿度が65%を超えたら冷房の設定温度を少し下げるか「除湿」にして湿度を下げるようにしましょう。
節電と快適さを両立させたい方には、サーキュレーターとエアコンの併用をおすすめします。室内の低い位置にたまる冷たい空気をサーキュレーターで循環させることで、エアコンの効率が上がり、湿度や体感温度が下がります。また、風の流れを感じることによっても体感温度が下がります。ただし直接人体に風をあてないようにご注意ください。サーキュレーターの風は扇風機よりもずっと強力で、2分ほど稼働させれば室内の空気が循環します。
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