暮らしスタイルアップ｜住まいるONLINE

皆さまのご家庭にとって、リビングはどんな場所でしょうか。たいていは、家の中で最も広いスペース。家族が集い、テレビを見ながらくつろいだり、お茶を飲んだり。お客さまをお招きすることもあるでしょう。なかには、「我が家は、リビングに人が集まらない」というご家庭もあるでしょう。そういうご家庭は、きっと、それぞれの個室が充実しているのだと思います。けれど、食事をしたらすぐに自室に引きこもって互いの趣味や勉強に没頭し、あとは寝るだけ、というのは、せっかく一緒に暮らしているのに、なんだかもったいない気がします。

そこで、今回のご提案はリビングに趣味のコーナーを作り、趣味を媒介にリビングを語らいとエンターテインメントの空間にしようというもの。例えば、ご主人さまは音楽好きで楽器もたしなみ、奥さまはアロマや海外旅行のための語学の勉強に夢中というご家族。ご主人さまが自室で楽器のメンテナンスや練習をしている間、奥さまはもっぱら寝室かリビングでアロマを焚いて読書、というのがパターンでした。そこで、ご主人さまの趣味のコーナーを一部リビングに移してみたところ、奥さまも自然とご主人さまと一緒にリビングでくつろぎ、音楽を楽しむようになりました。夫婦共通の趣味が増えれば会話が弾み、秋の夜長の自宅飲みも増えることでしょう。ほんの少しの歩み寄りが、人生をより楽しむきっかけになるかもしれません。

Aのイメージ

自室ではなくリビングにホビーコーナーを作る時の心得は、「人に見られることを意識する」です。自室なら、「この部屋には立ち入り禁止！」にしておけばいくら散らかっていても困りませんが、リビングは家族共通のスペースですから整理整頓は大前提。見た目が汚ければ、あっという間に「もうリビングにはあなたの趣味のものを置かないで! 」ということになってしまいます。
リビングのデスクや棚は、自分の趣味に興味を持ってもらうためのショーウィンドーでありデモンストレーションの場と考えましょう。収納も「見せる収納」を中心にしてみてください。例えば楽器もしまい込まずに飾ったり、楽譜やコンサートのプログラムなど、本棚に入れないで表紙を見せたり。意識的にかっこよくコーディネートしましょう（）。

CDやLPレコードは大量にコレクションされている方が多いと思います。専用のラックや棚に分類収納できているうちはまだいいのですが、押し入れや納戸の奥深くにしまわれているものもあるのでは？なかなか日の目を見ることができないコレクションたち、ちょっとかわいそうな気がします。
そこで、リビングにお気に入りのCDやLPレコードを飾ってお披露目するコーナーを設けましょう。
美しいジャケットはそのまま見せてもいいですし、ちょうどいい大きさの写真立てや額縁に入れて飾れば、いっそうアート風になります。レコード盤そのものも、レトロな雰囲気を醸し出すアート。棚のアクセントにいかがでしょうか（）。

さて、最初に「リビングを語らい、楽しむエンターテインメント空間に」というご提案をしましたので、収納もありきたりのものではなく、テーマに添ったものをご紹介したいと思います。題して「エンターテインメント型収納」。本来、別の用途があるものを収納に使うと、びっくり箱のように意外性があり、何をしまおうか考えるのもワクワクします。
例えばここでは、使わなくなったスーツケースをLPレコード入れに、同じく古いバニティケースを、仕切りを外してCDの収納ボックスにしています。さりげなくデスクの下などに置いておけば、インテリアとして違和感もありません。うちには、適当なものがないという方、案外、ご実家にあるかもしれませんよ。おじいさま、おばあさまの若かりし頃の一品、エピソードもお聞きして、我が家のリビングに迎えてみてはどうでしょう（）。

Bのイメージ

Cのイメージ

松ぼっくりのオブジェ

松ぼっくりをコルクに接着し、ミニツリーのような、ユニークなアート作品を作ってみましょう。カラーリングしても素敵です。拾ってきた松ぼっくりの場合、一晩水につけて汚れや虫を落とし、乾燥させてから使いましょう。

落ち葉のしおり

カラフルな落ち葉を並べてラミネートフィルムで閉じ込めました。上部に穴を開けて紐を通せば、秋らしい「しおり」になります。ラミネートフィルムは100円ショップやホビーショップで購入でき、シールタイプ、アイロン接着タイプなどがあります。

ドライフラワーinガラス瓶

秋の草花や木の実をドライフラワーにして、テラリウムのようにガラス瓶に入れてみました。高さの違う瓶を並べて飾るとおしゃれ。精油を数滴垂らしてフタをせずに飾れば香りも楽しめます。

アートな石の鍋敷き

石を使ったアートな鍋敷きを作ってみましょう。石は大きさや色が違っても構いませんが、上に載せる鍋が傾かないように同じ高さのものを揃える必要があります。石は拾ってきてもいいですし、ガーデニングショップや100円ショップでも売っています。

今回は大きめでゴロゴロした石を使用しましたが、石の大きさや質感・種類によって異なるイメージに仕上がります。

直径16センチのコルク鍋敷き、石（今回は23個使用しましたが、コルクや石の大きさで変わります）、グルーガン（ホットボンド）。

コルクの形に合わせて、パズルのように石をレイアウトしていきます。大変ですが、なるべく隙間ができないように敷き詰めましょう。

レイアウト通りにグルーガンで一つひとつコルクに接着していきます。グルーガンは100円ショップやホビーショップで購入できます。使用の際は火傷に注意しましょう。

すべての石が接着できたら完成です。この鍋敷きに鍋を載せて食卓に出せば、室内にいながらアウトドア気分を楽しめますよ。

ライフラインが止まるような災害に備え、水と食料のストックは日頃から多めにしておきたいもの。国の防災基本計画でも、各家庭に１週間以上の水や食料の備蓄が必要と示しています。飲料水は１人１日1リットル、調理用を含めると３リットルあれば安心。また、煮炊き用のカセットコンロのガスボンベも備蓄してください。１日２本が目安です。災害に遭ったら、まずは冷蔵庫内のものを消費し、次に備蓄食品を使うようにしましょう。また、チョコレートやビスケット、フルーツ缶詰など甘いおやつを用意しておくと、疲労回復に役立つだけでなく、ストレスをやわらげてくれます。

トイレは水道が止まっても、お風呂に溜めた水で流せばいいと思っていませんか？もちろん、下水管や排水管が壊れていなければそれでいいのですが、それらが壊れてしまった場合、トイレが使えなくなります。マンションで仮設トイレを設置したとしても、いちいち降りていくのは上の階ほど不便なもの。非常用トイレも食料と同じく、１週間分用意しておきましょう。家のトイレにかぶせて設置できるタイプが使いやすいですが、大便用はトイレに設置、小便用はお風呂場に段ボールトイレやポータブルトイレを設置するなど、用途で使い分けると処理しやすくなります。