「中秋の名月」「十五夜」は、旧暦の8月15日。今年は10月4日がそれにあたります。この秋、昔から日本人が楽しんできたお月見の風習を、ご家庭の食卓で気軽に楽しんでみませんか。
すすきを飾り、お団子を三方に載せれば、気分はもうお月見。お正月の鏡餅などお供え物に使う三方は、そこにあるだけで気持ちが引き締まります。さらに月夜の宴の特別感を出すために、古来より高貴な色とされる紫色を、センタークロスやナプキン、卓上花にあしらってみました。同系色で揃えることによって、テーブル・コーディネートに統一感が出ます。
食卓に並べるお料理には、満月のような卵の黄身を添えた、月見つくねを用意しました。雑穀やバジルを使って、和洋ハイブリッドでプチプチした食感も楽しい、新感覚のつくねに仕立てています。雑穀は栄養価が高く、健康や美容によいことで注目されているスーパーフード。日本ではお米に混ぜて主食とするのが一般的ですが、海外では食材の一つとして、スープやサラダなど、いろいろな料理に取り入れられています。
デザートには、同じく雑穀を使ったヘルシーなキビ団子はいかがでしょう。電子レンジを使って簡単につくることができます。まんまるな黄色の団子は、まるで小さなお月さま。季節のフルーツや小豆あん、生クリームを添えて召し上がれ。
沸騰した湯に雑穀を入れ、歯ごたえが残る程度に15分程茹でてザルに上げ、水気を切ってよく冷ます。
ボウルに鶏ひき肉、雑穀、みじん切りにした玉ねぎとバジル、Aを加えよく混ぜる。
タネを6等分にして手に水をつけながら小判型に形を整え、油を熱したフライパンに並べて焼いていく。
ひっくり返して両面に焼き色をつけ、蓋をして弱火で3~4分程焼き中まで火を通す。Bの調味料を合わせて加え煮絡める。お皿に盛り付けて卵黄を添える。
もちきびをボウルに入れ2~3回水を換えて洗い、ザルに上げて水気をよく切る。
洗ったもちきびを耐熱ボウルに入れ、水、砂糖、塩を加え、そのまま10分程浸水させる。
すき間を少し空けてラップをかけ600Wの電子レンジで8分加熱する。取り出してぴっちりとラップをかけ直して5分蒸らす。
すりこぎなどでついて潰し、まとまってきたら12等分にして手に水を付けながら丸める。お好みで小豆あん、季節のフルーツ、生クリーム等、合わせて盛り付ける。
【フードコーディネート】 宮本 千夏
調理師専門学校卒業後、フランス料理店、ホテル等で修業を積む。その後、大手食品メーカーで商品開発に携わり、2005年フリーで活動開始。プライベートでは2児の母。
http://www.chinapon.net
【撮影】プラウドタワー東雲キャナルコート パーティールーム
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